お腹をへこませたい!腹筋に縦線を入れたい!と、ご自宅やフィットネスジムで腹筋をする人は多いですよね。
腹筋などの筋トレの効果は、時間や回数ではなく、フォームで決まります。
これが、「一生懸命やっているのに結果が出ない」理由です。
このブログでは、間違った腹筋と正しい腹筋の違いを通して、フォームの重要性について解説いたします。

腹筋運動の効果は回数や時間ではなく、正しいフォームで腹筋に負荷がかかっているかどうかで決まります。
フォームが崩れると腹筋は使われず、首や腰など別の部位を使っていることになり、効果が出ないばかりか、怪我の原因にもなります。
まず刺激を入れる、腹圧を高める、体を丸めるなど、適切な順番で行うことが重要です。
努力を成果につなげるポイントは、「量」ではなく「質」です。
1.あなたは正しい腹筋できていますか?
頑張って腹筋しているのに、お腹が引き締まらない、首や腰が痛くなる、そもそも効いている(腹筋を使っている)感じがしない、という人が多いです。
筋肉がついたり、スタイルが良い人は、もともと素質があるのではないか。
お金を払って、時間を割いて、ジムに通っても効果がないので、もうやめようかな...なんて思っていませんか?
正しい腹筋が出来ていれば、運動中にお腹の表面や深い部分が痛くなってきたり、翌日には「お腹が筋肉痛」になるはずです。
腰が痛くなったり、首が筋肉痛になったりするのであれば、腹筋ではなく違う部分の筋肉を使って「腹筋のような運動」をしていることになります。
あなたがしているのは正しい腹筋なのか、それとも腹筋のような運動なのか、ここが効果の分かれ目になります。

「腹筋は100回以上できます!」という人もいますが、改めて正しいフォームで行っていただくと、20回や30秒で「悶絶」する人が大半です。それだけ「効き」が違うのです。
2.効果が出ない原因は「フォーム」かもしれません。
下のエクササイズはレッグレイズといわれ、下腹部に効果があります。
膝を上げたとき(腹筋が縮まったとき)の、写真の違いはわかりますか?


同じくレッグレイズで膝を下げたとき(腹筋が伸びたとき)はいかがでしょうか?


これは間違った腹筋の典型例で、正しいフォームはいずれも右(または下)の写真です。
左の写真は腹筋ではなく、「腸腰筋」という股関節の筋肉を使って膝を上げており、下げるときは腰が反りすぎて腹筋が休んでしまっています。
「膝を上げ下げすれば、腹筋が使われている」は思い違いです。
間違ったフォームでは腹筋が使われず、緩んでしまうため、運動の効果はありません。

筋トレの効果は「ボディラインを整える」ことです。
そのためには、ターゲットとなる筋肉に負荷をかけ、刺激を与えないとなりません。
重りの設定やセット数は、その後の問題です。
3.努力を無駄にしない正しいフォームとは?
正しい腹筋を行うには、腹筋の働きを知ることが重要です。
腹筋の働きには、大きく2つあります。

3-1.体を丸める
体を丸めるとは、「お腹が痛くなったときの姿勢」をとることです。
上のイラストにある「腹直筋」という筋肉が伸び縮みすることで、その姿勢になれます。
腹直筋が使われると、お腹に縦線が入りやすくなります。
見出し2でご紹介したレッグレイズは、その基本エクササイズです。
ただ膝を上げるだけでなく、お尻を丸め、膝がお腹に張り付くことで効果が上がります。

フィットネスジムにいくと、レッグレイズをしている人も多いです。
しかし「正しく効果のある」レッグレイズを行うのは難しく、はじめて腹筋を行う人にはおすすめできません。
次にご紹介するクランチがベストです。
もう1つの基本エクササイズに、上腹部を使うクランチがあります。
スタートとフィニッシュ、それぞれ間違った姿勢と正しい姿勢についてご説明します。
スタート
正しい姿勢

正しい姿勢では足を上げているので、体(とくにお尻)が丸まりやすくなっています。
頭も上がっているので、しっかり腹筋に負荷がかかっています。
間違った姿勢

間違った姿勢では、腰が反ってしまい、体が丸まっていません。
重りとなる頭が床についているので、負荷が抜けてしまっています。

クランチをして首が痛くなる人は、腕に力を入れ過ぎです。
あごを引かず、軽く突き出すようにすると良いでしょう。
足を上げるのが辛いときは、台の上に置くと良いでしょう。
ちょうど目線が自分のつま先にいくとベストです。
フィニッシュ
正しい姿勢

正しい姿勢では肩が高く上がり、体が丸まっています。
目線もつま先のままで、腕や首の力も抜けているのがわかります。
(スタート姿勢とあまり差がありませんが、そもそも肩甲骨が10~15センチ浮くかどうかの小さな動きです)

間違った姿勢は、太ももの付け根にある腸腰筋で起き上がっており、腹筋は使われていません。
腕に力が入り過ぎて、首も痛めてしまいます。
3-2.腹圧を高める
ゴム風船に空気を吹き込んで、テーブルに置きます。
手で押し潰すと、ボヨンボヨンと頼りない感じですよね?

しかし空気をパンパンに入れて、周囲をガムテープでグルグル巻きにするとどうでしょう。
手で押し潰しても、跳ね返してくるイメージがありませんか?
私たちの体も同じです。
息をたくさん吸って止め、お腹に力を入れる、これが「腹圧を高める」ことです。
腹圧を高めることは、インナーマッスルである「腹横筋」によって起こります。
腹横筋は「天然のコルセット」ともいわれ、お腹をへこませたり、腰痛のリスクを下げることができます。
腹圧を高めるエクササイズの基本として、プランクがあります。
先ほどと同じく、間違った姿勢と正しい姿勢についてご説明します。
プランクには、スタートもフィニッシュもありません。
同じ姿勢でじっと我慢するという、地味なエクササイズです。
間違った姿勢


間違った姿勢では、お尻が上がり過ぎたり、腰が反ってしまっています。

正しい姿勢では、肩とお尻が同じ高さになり、ややお尻を丸めています。
プランクを行う前に行っていただきたいエクササイズとして、次にご紹介するドローインがあります。
ドローインを行うことで、腹横筋を意識しやすくなります。

ちなみにクランチはお腹を「かき回す」、プランクは「板」、ドローインはお腹を「内側に引き込む」という意味です。
クランチでは体の表層にあるアウターマッスルを使い、プランクでは体の深層にあるインナーマッスルを使います。ドローインはインナーマッスルに刺激を入れるというイメージです。
3-3.プレエクササイズ(ドローイン)
エクササイズの効果を高めるために、事前に行うエクササイズをプレエクササイズといいます。
ドローインは、プランクの効果を高めるプレエクササイズです。
手順
・仰向けに寝て、膝を立てます。
・鼠径部の2~3㎝上に、2~3指を強めに押し込みます。
・ゴホンゴホン!と咳をします。
・お腹が、ポコンポコン!と指を跳ね返すのを確認します。
・静かに息を吐いて、上の状態をキープします。
プランクはこのドローインができている状態で行わないと、効果がありません。
むしろ腰を痛める原因になってしまいます。

4.専門家としてのアドバイス
4-1.効果を高める腹筋の順番とは?
腹筋にも種類があるため、効果を高める「順番」があります。
基本はクランチやレッグレイズで、先にアウターマッスルを疲れさせて、その後プランクでインナーマッスルを使うことで、効果が高くなります。
筋トレ経験が少ない人は、先ほどご紹介したドローインを真っ先に行いましょう。

クランチ→プランク→クランチ→プランクのように、2種目を交互に行うのも効果が高いです。
このようなトレーニング方法を、コンパウンドセットといいます。
私のように飽きっぽい人にはおすすめです。
4-2.プランクを行う上でのコツとは?
腹直筋のようなアウターマッスルは、自分の意志で動かせるため「随意筋(ずいいきん)」といいます。
腹横筋のようなインナーマッスルは、刺激に対して勝手に反応するため「不随意筋(ふずいいきん)」といいます。
そのため、実はオーソドックスな「止まっている」プランクは効果が低いのです。
もしあなたが20~30秒以上プランクができるのであれば、それを1分2分と伸ばしていっても効果は上がりません。
ポイントは体がフラフラするような、外乱要因(刺激)をプラスすることです。
バランスボールの上に肘を乗せて行う、左右に足を開いてつま先を床にタッチするなどを追加すると良いでしょう。



スクワットでバーベルを担ぐとそれが外乱要因になり、体幹(腹筋)に刺激が入ります。
マシンよりもバーベルのほうが効果が高いといわれるのは、こんな理由です。
4-3.お腹に縦線を入れるには?
最後までお読みいただいたところで申し訳ありません。
実は腹筋を頑張っても、お腹の縦線が現れることは少ないです。
なぜかというと、お腹の表面についている体脂肪が、腹筋を隠してしまうのです。
腹筋の縦線を見るためには、男性で15%前後、女性で20%前後の体脂肪率にする必要があります。
腹筋エクササイズも大事ですが、食事コントロールをする、走るなどの有酸素運動を行ってカロリーを消費し、体脂肪を燃やす以外に方法はないのです。
私はよく「ゼロに何をかけてもゼロなんです」といいます。
フォームが悪ければ、どんなに頑張っても体の変化はなく、ゼロのままです。
筋トレは「量」よりも「質」です。
「頑張る前に、まず正しく行う」ことが、何よりも重要です。
フォームを学ばずに筋トレするのは、効果が出ない、ケガをするなど、時間を無駄にするばかりで良いことはありません。
今回は腹筋をテーマにいたしましたが、胸や背中など、異なる部位でも同じです。
「自分のフォームに自信がない」「一度見直したい」と思ったあなたは、一度パーソナルトレーニング(オンラインOK)を受けてみませんか?




