食事

水、もっとも重要で、もっとも気にしない栄養素

私たちが普段からなにげなく、口にしている水。

実は、体にとってもっとも重要な栄養素です。どんな栄養や酸素でも、水がなければ細胞に届けることができません。健康やダイエットのために、もう一度水について知ってみませんか?

結論

暑い時期や運動をする際は、こまめにコップ一杯ほどの水分を摂りましょう。またダイエットのためといって、水を我慢するのは逆効果です。

1日2リットル程度の水分を目安とし、できればナチュラル・ミネラル・ウォーターが良いですね。口寂しいときは、炭酸水やルイボスティーもおすすめですよ。

1. 水の働きってなんですか?

私たちが飲んだ水は、腸で吸収されて、血液、リンパ液や細胞内液など(以下体液)として、さまざまな働きをしています。

体液は栄養や酸素を細胞まで運び、逆に不要となったものを回収してくれます。
それが腎臓でろ過されることで尿となり、血液の濃度が保たれているのですね。

尿が少なくなると、不要物が体内にたまりやすくなることで、疲れがたまったり、体がむくみやすくなったりします。

体温が上がったときは、血の流れを早くすることで、汗として熱を逃がし、体温を37度程度に保っています。

これは体にとって、とても重要な働きで、風邪で発熱をしたとき、体温が1℃上がっても体はしんどくなりますよね?

栄養素としては身近すぎて、その存在が気にならない水ですが、重要な役割があるのです。
普段から、意識してしっかりと摂るようにしましょう。

2. 体の水分は、どこで使われるの?

体に含まれる水分を体液と言い、私たちの体の6割を占めています。
なんと一般男性では40L(Kg)近くにもなります。

液体としてイメージしやすいのは血液で、全身の血管に5L近くも流れています。

体液のうち毎日2~3Lが入れ替わっているといわれ、体に入ってくる経路は、

飲みもので1〜1.5L
食べもので1L

さらに代謝水(体脂肪の分解などで生じる水)による体内リサイクルが行われています。そのためダイエットなどをして食事を少なくしているときは、水を多めに摂ることが重要です。

逆に出ていく経路は

尿で1~1.5L
汗で0.5L
息で0.5L

そして少量ですが、便にも含まれています。

私も聞いたときはびっくりしたのですが、腎臓のろ過水は、何と1日150L(ドラム缶1本)といわれており、これが1.5Lの尿まで濃縮されているのです。

水に含まれる栄養はわずかですが、食事や取り入れた酸素を全身に運び、不要なものを体外へ出すのも水の働きですし、その水は細胞の中まで入り込んでいます。

私たちの健康を保つ上で、水をすみやかに循環させることが、いかに重要かわかりますよね。

3. 水はどのくらい飲めばいいの?

夏の暑い時期や運動をしているとき、私たちは汗をかくことで体温の調節(=蒸発による熱の発散)をしています。そのため、実は汗は拭かないほうが涼しくなるのですね(笑)

汗をたくさんかいているのに水を飲まないことは、脱水症や熱中症につながります。

脱水症とは、体液が少なくなっている状態であり、さらに汗と一緒に電解質(※1)も失ってしまいます。

※1:電解質
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど、イオン化されたミネラルのことです。体を動かしたり、機能を保ったりするために使われています。

脱水症になると、体がこれ以上水を失わないために、汗をかくことを止めてしまいます。
そうなると、ますます体温が上がり、脱水症から熱中症(※2)になってしまうのですね。

※2:熱中症

  • Ⅰ度(軽度) めまい、失神、筋肉のこわばり
  • Ⅱ度(中等度) 頭痛、吐き気、倦怠感
  • Ⅲ度(重度) 高体温、言葉や行動がおかしい、けいれん、意識障害

特徴的なものとして、尿が濃い黄色になって泡立っているようであれば、脱水症の可能性があります。

いずれの場合も、すぐに水分補給(※3)を行うことが重要です。

※3:水分
お茶やコーヒー、スポーツドリンクなど、水以外に茶葉や糖分を含むもの。

ちなみに運動した後に体重が減っているのはほぼ汗によるもので、ダイエットとは関係がありません。
よくかん違いされますが、体液が減っただけで、体脂肪が減ったわけではないのです。

むしろ、汗で失ったのと同じ量の水が足りていないことになりますので、次回運動するときは、今回減ってしまった体重と同じ量の水分を摂ると良いですね。

そもそも運動したり、炎天下にいたりすれば、汗をかきます。

喉が渇いて水を飲むのではちょっと遅いので、あらかじめ水分補給するのがおすすめです。

量としては、1日に1~1.5L(体重あたり40m Lほど)を何度かに分けて、となります。
運動時や炎天下では、さらに1回200m L(コップ1杯ほど)をちょくちょく口にすると良いでしょう。

たかだまん
たかだまん

寝ている間は水を飲めないので、朝は軽い脱水状態にあります。
寝ている間は唾液がでないため、口のなかは細菌が繁殖しています。朝はうがいをした後で、コップ1杯の水を飲む習慣をつけましょう。

4. 水には種類がありますよね?

水の化学式はH₂Oです。
実はそれ、純水(精製水)といわれるもので、いわゆる水ではありません。

本来、水はごく微量ですが、体にとって大事なミネラルを含んでいるもので、その量によって硬水と軟水に区別されます。

(そのため日常的に純水を飲むことは、ミネラル不足におちいる可能性があります)

硬水と軟水を区別する基準を硬度と言います。

たかだまん
たかだまん

WHO(世界保健機構)の基準では、120mg/L以上を硬水、120mg/L未満を軟水としています。
※印は炭酸水ですので、ダイエットの際に空腹を紛らわせるために利用するのも手ですね。

  • 1551 コントレックス(フランス) 
  • 1310 ゲロルシュタイナー(ドイツ)※
  • 674 サンペレグリノ(イタリア)※
  • 400 ペリエ(フランス)※
  • 306 エビアン(フランス)
  • 38 クリスタルカイザー(アメリカ) 
  • 32 六甲のおいしい水(日本)

なお、日本の水は、もともとミネラルの少ない土壌の関係で、ほぼ軟水です。
海外、特にフランス産などの硬水はミネラルが吸収されやすい状態にありますので、とてもおすすめです。

味に少し、クセがあり、マグネシウムの働きにより、人によってはお腹が緩くなる場合がありますので、気をつけてくださいね。

ちなみに私が購入するのであれば、コントレックスとゲロルシュタイナーに決めています。普段は水道水を利用しています(笑)

もしご購入の際は、次の表示も知っておくと良いですね!

  1. ナチュラル・ミネラル・ウォーター:最低限のろ過、殺菌を行った天然水(※4)
  2. ナチュラル・ウォーター:天然水を元に、ろ過、殺菌、ミネラル調整している
  3. ミネラル・ウォーター:天然水でなくてもミネラルを添加すれば表示可能
  4. ボトルド・ウォーター:単なる飲用水、災害用もある

※4:天然水と呼べるのは、ナチュラル・ミネラル・ウォーターだけです。

たかだまん
たかだまん

私は、水道水を利用しているといいました。実は、日本のように水道水をそのまま飲める国は珍しいといわれています。その理由は、優れた浄水設備と塩素による消毒です。
 
日本の水道水は安全といわれていても、配管が古ければ鉄さびや溶解性鉛が流れていたり、塩素がアンモニアと結びつくと、発がん性があるといわれるトリハロメタンが発生したりするともいわれています。

たかだまん
たかだまん

私は引っ越しが多い生活をしていましたが、住んだ地域によって水のおいしさが違いました。
(例:群馬>兵庫>横浜←これは個人の見解です)
 
都市部や古い建物に住んでいる人は、活性炭やろ過フィルターを使った浄水器なども検討しても良いかもしれませんね。

5. もっと水について知りたい!

運動中は何を飲めばいいですか?水分補給には何が適していますか?というご質問をいただくことが多いのですが、まずは水道水が適しています。

せっかく水を買うのであれば、現代人に不足しがちなミネラルも摂取したいですよね?

そんなときはコンビニでも手にしやすい、エビアンなどのナチュラル・ミネラル・ウォーターもいいでしょう。

(裏ワザとして、水道水に“にがり”=海水で塩をつくる際にできる余剰なミネラル、を数滴たらすのもおすすめです。)

また炎天下や運動などで、すばやく水分補給をしたい場合は、経口補水液(けいこうほすいえき)がおすすめです。

たかだまん
たかだまん

経口補水液は水よりも小腸での浸透圧が高く、すばやく体内に吸収されるため、脱水症状の治療にも使われます。
・水1L
・ブドウ糖(砂糖)20〜40g
・塩3g
・クエン酸(レモン)
市販品では大塚製薬のOS1などが有名ですが、人工甘味料を使用していますのでベストではありません。

スポーツドリンクはどうですか?と聞かれることも多いのですが、糖分が多すぎるため、とてもおすすめできるものではありません。
わずか1本のペットボトル(500㏄)で、角砂糖5~8個分の糖分が含まれています。

最後にカフェインが含まれる、お茶、コーヒー、紅茶などです。

カフェインは利尿作用があるため、水分補給には適してはおりません。もしお茶を飲む場合には、ノンカフェインである麦茶やルイボスティーを選びましょう。

今回のテーマは水でしたが、いかがでしたでしょうか?
いつも何気なく口にしている水も、実はとっても重要なんですよね。

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高田 洋史

107.5キロ→73キロへダイエット→88キロへボディメイク。パーソナルトレーナー・フィットネスコンサルタントの高田洋史(たかだひろし)です。お客様のダイエットやボディメイクをサポートすることで、人生に貢献できることを喜びとし、ライフワークとしています。「たかだまんのあなたの人生がちょっと良くなるブログ」主宰。宮古島在住、全国で活動中。

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