食事

オリーブオイルやココナッツオイル、アマニやエゴマ油は体に良いってホント?

ダイエットの大敵とされる脂肪。一方でオリーブやココナッツオイル、エゴマやアマニ油は大人気です。

体脂肪を落として痩せるために、脂質をとるのはどうしてでしょう?DHAやEPAも含めて、本当に正しい脂質について学びましょう。

結論

常温で固まる脂(動物性脂肪)、液体である油(植物性脂肪)、ポイントになるのはトレードオフです。
牛や豚、鶏の脂を少なくし、オリーブやアマニ、エゴマの油をとりましょう。

脂質には、ホルモンになる、細胞の膜になる、栄養の吸収を良くするなど重要な働きがあります。
一日を通じて少なめであることが基本ですが、食事の時間が空いてしまうときは、腹持ちを良くするために上手に利用すると良いですね。

1.油をとると太りますよね?でもオリーブオイルは大丈夫なの?

脂質(脂肪)は1グラムで9キロカロリーです。それはサラダ油もオリーブオイルも同じです。

糖質とたんぱく質はいずれも1グラム当たり4キロカロリーで半分以下だとすると、脂質(脂肪)は、効率のよいエネルギーです。

そのため飢餓になることがない現代では、肥満のもととして目の敵にされています。
本来は人が生きていく上で、とても大事な働きですよね。

脂質はエネルギーになるだけでなく、細胞膜やホルモンの材料にもなります。
脂溶性(油にとける)ビタミンであるA、D、Eなどの吸収にも欠かせません。

脂質には、体内で合成されない必須脂肪酸(リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、EPA、DHA)は欠かすことはできません。

日ごろはとり過ぎになることが多い脂質ですが、減らしすぎるとエネルギー不足やホルモン低下を起こすこともあります。

腹持ちがよくなるメリットもありますので、上手に利用したいですね。

脂質の種類は以下の表のようになります。
どのような種類の脂質が良いのか、ご説明いたします。

アマニ油、エゴマ油は健康に良いとされ、売りきれるほど人気があります。
しかし、多くの人が誤解をしているようです。

脂質はどんな種類であろうと、1グラムで9キロカロリーです。
体に良いと思ってとっていれば、間違いなく太ります。

ポイントは「トレードオフ」です。
つまり悪い油の代わりに良い油をとることです。

※文中ではすべて油としていますが、本来は常温で固形のものを脂(あぶら)、液体のものを油(あぶら)と書きます。

悪い油とは昔でいう動物性脂肪で、牛や豚や鶏などの飽和脂肪酸です。
牛や豚の脂をカットしたり、鶏皮ははいで調理するのがよいでしょう。

良い油とは昔でいう植物性脂肪で、魚や植物油などの不飽和脂肪酸です。
それを細かく分けるとオメガ3.6.9脂肪酸(以下脂肪酸は省略)になり、「本来は」すべて重要です。

コーンやベニバナなどのサラダオイル(調理用油)にオメガ6が多いため、日ごろ摂り過ぎてしまうのです。
そのためアマニやエゴマ、魚油(EPA・DHA)などのオメガ3、オリーブなどのオメガ9がよいのです。

2.脂肪はダイエットの大敵!減らせば減らすほどいいですよね?

脂質も生きるために重要な栄養素です。
1日に食べるエネルギーの15%を、脂質でとりましょう。

これは成人男性2000kcal/日として300kcalになり、量にして約30グラムになります。

ドーナツ1つで脂質は20グラムもあります。
現代では普通に食べているだけで、脂質の摂取量が多すぎるといって間違いありません。

カロリーメイトは1箱で400キロカロリーで、その半分は脂質です。
脂質の量は、ドーナツと同じく20グラムです。

山で遭難したなどの非常時には重宝しますが、いつも食べるバランス栄養食としてはおすすめできません。

たかだまん
たかだまん

低糖や低脂肪の「低」、無糖や無脂肪の「無」はどのくらいだと思いますか?
それぞれ100グラムあたりで40キロカロリーまでを低〇〇、5キロカロリーまでを無〇〇としています。
この基準もなかったのですが、商品が売れるためメーカーがこぞって使い始め、消費者庁が放っておけなくなって決まりました。
バランス栄養〇〇、完全栄養〇〇などは、何の基準もありません。「体に良さそう」と手にとっていませんか?

厚生労働省では、脂質の種類ごとに、成人男性1日2000カロリーを例とした目安量を定めています。
なお、この基準はPFC比よりもゆるいものです。

脂質の合計: 44~66グラムとして、

  • 飽和脂肪酸:9~16グラム
  • オメガ3:6グラム~
  • オメガ6:~2グラム

これらの目安量を守るのは難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。

まず、お菓子や菓子パンに含まれるマーガリンやショートニングなどを避けることです。
また、外食やコンビニ弁当のときはフライ、マヨネーズ、クリームなどは控えましょう。

フライにすると素材の3倍ものカロリーになってしまうことがあります。
自炊をするときは牛や豚の脂、鶏の皮はカットしましょう。
代わりにサラダのドレッシングには、アマニやエゴマを使うとよいでしょう。

たかだまん
たかだまん

アマニやエゴマなどのオメガ3脂肪酸は、熱に弱いのでドレッシングやサラダなどの生食に適しています。
オリーブオイルなどのオメガ9脂肪酸は熱につよいので加熱調理にも使えます。

ココナッツオイルなどのMCTオイルは、体に悪いとされる牛や豚と同じ飽和脂肪酸ですが、すぐに分解されてエネルギーになります。
しかし、低糖質ダイエットなど特別なときでなければ、無理してとることはありません。

日常生活や軽いジョギングをするとき、エネルギーはほぼ脂質でまかなわれます。
一方、筋トレや短距離走では、ほぼ糖質でまかなわれます。

ダイエットのために運動するときは、まず筋トレをして体内の糖質を燃やし、その後ジョギングなどの有酸素運動をして脂質を燃やすほうが効果的です。

3.お菓子やドーナツも食べたい!食べても大丈夫ですか?

脂質はたんぱく質と違って、「たっぷりと」体に蓄えることができます。

日ごろ脂質をとり過ぎになりがちです。特にとったほうが良いタイミングはありません。

1日を通じて少なめにとり、それ以後、体を動かすことが少なくなる夕ご飯では、とり過ぎないよう気をつけましょう。

もしお菓子やドーナツを食べるのであれば、朝か昼、または運動の前後(1時間半前か直後)が良いでしょう。

ビタミンA、D、Eなどの脂溶性ビタミンを多く含む、にんじん、カボチャ、きのこなどを食べるときは、油で調理すると吸収がよくなります。

お仕事などの関係でしばらく食事がとれないとわかっているときは、腹持ちを良くするためにやや脂質を多めにするのも良いでしょう。

今回は、エネルギーになる3大栄養素のうち、脂質についてお話いたしました。
どうしても悪者にされてしまう脂質ですが、糖質やたんぱく質と同じように、私たちにとって重要な栄養素です。

ポイントになるのはトレードオフです。
いかに良い油をとって、悪い脂をとらないか、これにつきます。

自炊しないで外食をしていると、だまっていても脂質を「とらされて」しまいます。
どんな脂質が良いもので、どのくらいとればいいのか、ベターな選択をしたいですよね。

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高田 洋史

107.5キロ→73キロへダイエット→88キロへボディメイク。パーソナルトレーナー・フィットネスコンサルタントの高田洋史(たかだひろし)です。お客様のダイエットやボディメイクをサポートすることで、人生に貢献できることを喜びとし、ライフワークとしています。「たかだまんのあなたの人生がちょっと良くなるブログ」主宰。宮古島在住、全国で活動中。

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